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日本料理の専門書「旬の食材時候集」和食を勉強したい全ての方に届けたい

和食の勉強をしたい、何かいい専門書を探している方へおすすめの本です。

あの魚は、いつ頃獲れるんだったかな

どこで獲れる魚だったか

どんな特徴だったか

どんな料理が合うの?

そんなことが即座に分かる

 

料理をする人の強い味方、それが

日本料理の専門書「旬の食材時候集」

 

「海産物の旬を食べよう」

      ↑ 参考になります (^-^)

 

日本の食 身近な行事食

 

日本には、春・夏・秋・冬と四季があります。

季節があり、行事があり、子供の成長、親への感謝、年長者への長寿のお祝いがありました。

1月1日     お正月        おせち

3月3日     桃の節句    ちらし寿司 甘酒 菱餅 ひなあられ

5月5日     端午の節句 ちまき

8月15日   精進料理

12月31日 大晦日         年越しそば 

 

引用:写真AC 写真はイメージです。

 

昔からその土地で採れるものを大切にして、その食材を食してきました。

旬の素材を丁寧に調理して美味しくいただく。

そこには笑顔があり、日本の原風景、家族のあたたかさ、真の幸福があるように思います。

そして、地方には、その風土に合った行事食があります。

TVのCMでもその季節になると企業やメーカーがおせち、恵方巻、おはぎ、桜餅、土用の鰻…と情報提供してきて私たちの生活にすっかり溶け込んでいます。

また、日本には、歴史があり、八百の神がいます。新しい年を迎えれば、初詣で神様へご挨拶。節分では鬼を祓い、福を家へ招く。桜が咲けば花見をし、お盆には、先祖の霊をお迎えし、秋には収穫を喜び、舞い、歌を詠み、月を愛でる。

咲く花や月、旬の食べ物で季節の移り変わりを感じてきた綿々と続く歴史・伝統・文化。

このように私たち日本人にとって、自然と人、その感性と融合した日本の食文化・行事食はとても身近なものですね。

私たち日本人にとっての食、和食。そもそも「和食」という言葉はいつから言われるようになったのか、「旬の食材時候集」の筆者である佐藤親方に聞いてみました。

 

「和食」という言葉の生まれ ~料理の変遷~

 

料理の変遷

時代と共に料理の形態が変わる。

一番古いのが台盤料理(平安時代の貴族の宴)。

鎌倉時代には精進料理が中国より渡来。

室町時代に本膳料理が出来、昭和の初期まで祝料理の主体をなす。

安土桃山時代に千利休が茶懐石料理を考案する。

明治に入って日本料理は完成する。

明治には西洋料理が入り「洋食」の言葉が生まれこれに対して「和食」と言う言葉が生まれる

料理屋は17世紀に出現するが、明治・大正・昭和初期には主に館料理(料亭)が主で芸者を共に花柳界が華やかで料理は酒が主。 料理は男性中心の料理であった。そんな中で粋な割烹カウンター(晒し)が大阪に出現する。

料理であった。そんな中で粋な割烹カウンター(さらし)が大阪に出現する。

太平洋戦争前後十年間は料理屋営業を中止するが、昭和二十五年再開。花柳界復活、料亭、さらし、小料理が中心で料理は男性中心であった。戦後生まれた料理はしゃぶしゃぶ(大阪)である。

1964年(昭和三十九年)東京オリンピック後に女性の社会進出で料理が大きく変化する。

内容は華やか、盛沢山、コース中のデザート重視。飲み物もビール、ワインと変化。料亭が姿を消すと共に花柳界の文化も消える。料理も男性中心から女性好みの料理となる。

 

ユネスコ無形文化遺産登録

 

和食が、ユネスコ無形文化遺産登録。

2013年(平成二十五年)和食がユネスコ無形文化遺産登録に登録される。

会席料理、茶会席料理が登録されたのではなく、日本国民が日常食とする一汁一菜の朝・昼・夕食の家庭料理であり、ご飯・味噌汁・漬物・副菜(お浸し・煮物・焼物等)でライフスタイルの変化と共にこれまでの日常食が減り「和食」が絶滅危惧に予想される故に登録されたものであることを認識して頂ければ幸いです。

 

現在の和食 家庭料理

 

和食ってほっこりしますよね。

なんだがじんわり、身体に優しい感じがします。

長年食べてきたからでしょうか?

味噌は、日本人の体(DNAによる記憶か?)と相性が良く、イソフラボンなどの大豆そのものに含まれる成分由来の効果はもちろん、発酵食品なので消化・吸収、免疫力UPと良い効果をもたらします。 

食べるものによって人間の体は作られ、加工品や冷凍食品、ジャンクフードばかり食べているとそれで作られた体と脳になってしまう。体と共に脳も育っていく、成長期の子どもにこそ、ご飯、味噌汁、お魚を食べてもらいたいですね。

 

写真AC 写真はイメージです

 

 

肥沃な土地や知識・経験がないと美味しい果実は育たない

 

農業をしようとした場合、土を耕し、その野菜や果物、植物が好む土を作り、美味しい実がなるにはどうしたらいいか勉強し、温度管理をして育てていますね。

肥沃な土地を必要としない農法も、度重なる失敗と経験を繰り返し到達します。

スポーツをしようとした場合でも、毎日毎日、トレーニング・ものすごい努力が必要で、何をするにもある程度の基礎知識・経験がなければその土壌に立っていないと同じ、始まらない。

どの道でも、めちゃくちゃ時間が掛かる。

では、料理人はどうなんでしょう、佐藤親方にご教授お願い致します。

 

日本料理人の修業 ~ 十五年、そして一生 ~

 

料理人の執行は「技」を求め「形」が出来るまで十五年「日々一方」を積み重ねて一人前になる。

洗い方がこの道の一歩、綺麗に洗う以外に整理整頓を身に付ける。

これが一生の財産、この間に食材の名前を覚える。

焼き方に移り、下拵えの大切さと炭火の火の加減を学び、向板では料理の華である刺身お造りの包丁の冴えを習得する。

盛付けでは仕込み全体の段取りと料理の感覚を磨き、脇鍋を体験し、味の追求煮方となり四〜五年かけて、食材の持味、味付け、出汁の加減を学び取る。合わせて十五年。

板前(料理長)となる。料理長の主な仕事は、個々のお客様への献立(創作活動)、店の繁栄、人材の育成が主で、一生かけてこの道を歩む。

修行の十五年間の合間には、歳時記、茶、衣書等を習い、器、美術に浸たり料理長の準備をする。いよいよ料理長 和歌、俳句等より季節感を得て献立に幅が出る。お客様に感動してもらう。これが料理人の姿である。

令和二年十一月

 

奥が深い。一見、自分とは異なることに興味を持って、そこから学ぼうという気持ちがなければならないのですね。

料理が上手な人は手つきがいい。

調理をする人の手さばきは美しい。慣れない人の包丁使いを見ていると危なっかしい。手を切りそうで怖い感じがする時もあります。

海水の塩分、味噌汁の塩分、人が塩辛いと思う塩分、そして、いい塩梅。

美味しいというものは、食材・水・塩や調味料との割合・バランスがある。

食材の取り扱いについても、お豆腐屋さんは、大豆を水に浸ける時間は、その季節天候によって変える。長年培われた経験と勘なんだそうです。

そして、本物の料理人は道具を大切にしますよね。

 

料理人として歩まれてきた佐藤親方が、なぜこの本を執筆しようとしたのか?もお伺いしました。

引用:イラストAC

 

専門書を作った経緯 ~旬の食材時候集の紹介~

 

今より六十年も昔に一冊の本に出会う。本の名は飲食事典。筆者は本山荻舟(もとやまてきしゅう) 平凡社刊 1958年(昭和三十三年)初版 数年前絶版。

何度も読み返す。何故なら、旨さを知る近道は食材の知識の追求と思った故である。他の専門書に目を通すが、プロには不向きのものだけであった。そこで旬の専門書を書こうと思い執筆しました。

旬の食材時候集は、海産魚・エビ・カニ・貝・海藻類・淡水魚・鶏・野鳥・家畜等の七つに分ける。種類は地方名も含めて六五五種。

内容は、名称・地方名称・時候・分類・分布・特徴(体型・体色・体調)・産卵期・漁法・料理の順で十二項目記載。

主要食材には、目回り・歴史・文献等も加える。

この本が皆様の美味及び食の求道に役立てば幸いです。調理師の必読書として執筆する。

 

引用:写真AC 写真はイメージです

 

親方が若い時に

1.料理人(一流)になる、⒉料理人に教える料理人になる、⒊一生のうちに本を出そう と決め生きてきた。

とのことです。

料理人になると決めて、仙台や京都で出会った料理人も尊敬できる人で大いに影響を与えました。人の出会いって大切ですね。そのステージ(一流になる)に立つとそれに相応しい人物が登場するものなのでしょうか。

 

日本料理の専門書「旬の食材時候集」

 

日本料理の真髄がここにある

膨大な知識があります。是非、その知識を吸い上げてほしい。

和食を勉強したい人にこんなに役立つものがあるんだろうか?

 

爽やかな青と白の市松模様。落ち着いた赤のライン。ページ数は、563ページと厚い本です。

挿絵は、北斎魚介図や日本伝統文様集からと趣のあるもの。

まえがきには

食材には「初もの」、はしりを尊び、「さかり」を好み、「名残り」を惜しむのは日本人共通の考えです。

料理人なら皆が欲しいと声を上げるのは「旬の食材時候集」と「割り出し表」と料理長には献立を作る為の「手寄せ(こよみ)」の三冊と答える。

 

とあります。

お待たせしました。「旬の食材時候集」が完成しました!

 

六五五種類の食材を収録

 

 

決めごとは四季で春は立春二月四日頃、立夏は五月六日頃、立秋は八月八日頃、立冬は十一月八日頃です。

春・・・初春二月 仲春三月 晩春四月

夏・・・初夏五月 仲夏六月 晩夏7月

秋・・・初秋八月 仲秋九月 晩秋十月

冬・・・初冬十一月 仲冬十二月 晩冬一月

としています。

海産魚・エビ・カニ・貝・海藻類・淡水魚・鶏・野鳥・家畜等、その種類は六五五種。旬とは旨いものを問うものではなく、味の中には「豊かな香り」も含まれています。

項目ごとに整理され、編集の人と何度も打ち合わせをして使いやすいように作り込まれています。

 

旬の時季、産地、特徴、調理例が簡潔に!

 

日本は、南北に長い島国です。北から南まで約二八〇〇㎞、西から東までは三〇〇〇㎞。

千島海流、日本海流、マリン海流、対馬海流と流れ込み、生息する魚介も様々。

旬の時季、産地、特徴、調理例等が簡潔にまとめられています。

品目によっては古い文献の説明も添えてあります。

 

主要名称は漢字で表し、ひら仮名、地方名称にはカタ仮名がついています(ルビが振ってあります)。

お寿司屋さんに行くとこんなにも魚の漢字があるだと(当たり前ですが)驚いたりします。今は、外国人の方も和食を習いたいという方も多いのではないでしょうか。仮名がついているのは、うれしいですね。

 

辞書のような使い方

 

 

辞書のような本なので絵的なものは少なく写真等はありません。活字に強い人はむしろ「絵なんて邪魔」という方もいるかもしれませんね。

私は、専門に勉強する方だけでなく、魚を釣って料理もしたい、魚好きなお子様がいる家庭にも一冊あると役に立つと思います。子どもが興味を持っている時に好きなことをやらせるのは脳科学的もいいことで、どうして?なぜ?と聞かれた時に大人が一緒に調べ・勉強するのもありではないかと思います。最近は、博士ちゃん等大人も舌を巻くような子もいるので、子どもの能力の可能性って凄いと感じます。

ネットで調べれば出てくる世の中ですが、ネットにはネットのいいところ、本には本の良いところがあって、本棚にあってサッと取り出し、パラパラと見ることができる。「あ、さっきの」とページをめくって見れる、前後の興味があるところもつい読んじゃう、一覧性があるところが本の良いところだと思います。実際に自分で調べて見につくものもあります。そして、自分なりのノートを作ったりすることが記憶に残るそうです。

 

価格は?

 

旬の食材時候集 定価 4,400円(税込)

 

先人の知恵がいっぱい詰まった本です。是非、お役立ていただければと思います。

魚の美味しさを知ってほしい。

魚のだしの旨味を知ってほしい。

美味しいと言われる喜びを知ってほしい。

旬の食材時候集は、きっとあなたの財産となるでしょう、和食のバイブルとして人生に生かしてほしい。

 

 

電子書籍

電子書籍に載っています。

3,300円 税別

 

著者「現代の名工」佐藤 信 プロフィール

 

 

宮城県岩沼市出身

15歳の時より仙台の日本料理店で修業した後、京都の一流店で腕を磨いた。

44歳で仙台市内のホテルで日本料理の調理長を務め、素材本来の味を引き立て季節感漂う料理を作る卓越した技能を持つものとして「現代の名工」に選ばれた。

定年後は、自宅で「料理寺子屋」として後進を育成する。

「豊富な食材の知識がなければ料理は出来ない。修行中の若者らに読んでほしい」と執筆、「旬の食材時候集」を自費出版。

 

佐藤親方よりメッセージ

佐藤親方よりご挨拶・紹介メッセージをいただきました。

 

 

佐藤親方を知る人・周りの声

 

寺子屋・ホテルで一緒に仕事をしたKさんは

佐藤親方は、弟子を自分の子供のように可愛がってくれる時に厳しく優しい人柄。

料理人の卵の安いお給料も心配するくらいです。

そして、人にちゃんと教えてくれるタイプの料理人。

料理の世界では、見て覚えろ!(やっていることを盗み見る)ちゃんと教えてくれないタイプの人が多い中、弟子に「はい、これの味」と味見をさせていました。

と語る。

 

自分で作ったものがどんな塩梅の味か、料理人の大事な感覚である舌も鍛えられますね。

 

その料理は?

 

ホテルを利用したTさん

ホテルの朝食で食べただし巻き卵が忘れられません。

ふんわり温かなだし巻き卵。ほんのり青のり香りと大根おろしに少し醤油を垂らしいただくだし巻き卵は上品で美味しい。炊きたてご飯と食べると幸せ。日本人で良かったと思う瞬間でした。

母が作る甘い卵焼きも美味しかったけど、ホテルで食べるだし巻き卵はワンランク上の美味しさでした。

 

 

佐藤親方のつくる会席料理を食べたNさん

まずはその器、料理の美しさ、目で見て、それから味わう。

佐藤親方から「和食のお皿に乗ったお花は全部食べられる。」と聞き、なんて素敵なんでしょうと思いました。今では普通にエディブルフラワーが売られていますが、2~30年前は感動しました。

美味しいものを目の前にすると人は本当に笑顔になりますね。

私は、料理って愛情だと思います。食べてくれる人に喜んでもらいたい、美味しいって言ってもらいたい為のその手間暇。

怖い顔をして美味しいものを食べる人って見たことがありません。ついつい笑顔になってしまうんですよね。穏やかな気持ちになれば、人も争わなくなるんじゃないかな。。。(みんなに行き渡れば(^^;)

 

引用:写真AC 写真はイメージです

 

本を手に取った店舗経営者

 

季節の献立を考える時も参考にしています。

事前に勉強しているので、お客様に聞かれた時も答えられます。

あ~何だったかなとか、ど忘れした時もサクサク調べられて重宝しています。

 

 

調理に興味のあるすべての方に

 

昨今の街の飲食店は入れ替わりが多い。

「新店舗オープン」「○○で話題の○○店が、○○地方初進出」等々、オープンする店もあるが、閉店する店も多い。さらにコロナの影響で目に見えて感じられる。

店舗数はあまり変わらないが、入っているお店が替わっている。

街の人も慣れて「無くなる前に行こう」なんていう声も聞こえてきます。

 

今後の飲食店は2極化する

 

今後飲食店は2極化すると言われています。

チェーン店やファミレスのような低価格でどこに行っても同じようなある程度のクオリティーを保ったお店と店主のオリジナリティーを前面に出したお店。

コロナ禍であってもファンを持っている店は強い。通販やテイクアウト等に柔軟に切り替え、しっかりとした顧客情報を持ち、SNS等で発信したお店とそうでなかったお店の明暗があったように思います。

 

料理を見ると何を食べさせたいのかがわかる

 

料理人が出した料理を食べると客に何を食べさせたいのかがわかる。新鮮な魚を食べさせたいのか、魚を寝かせ臭みを取りうまみを引き出す職人の仕事をしたものを食べさせたいのか、今までなかったような組み合わせで楽しませる料理を食べさせたいのか、作る人、食べる人それぞれの好みで選ばれていくだろう。

いづれにしても、基礎がなければオリジナリティは出せない。多くの基礎知識を覚え、どのようにしたらどうなるか研究し、それを提供するとどのような反応か、サンプルを増やし自分なりの定義を作っていく。意識して物を見る。それが成功する秘訣ではないでしょうか。

そして、「旬の食材時候集」はあなたの教科書になるでしょう。仕事のレベルアップを図れる本です。

お店を持つ方、持ちたい方、料理に関係する方、興味のある方

本当にこの本を必要としている全ての方に届くように祈っています。