美男子の代名詞「アドニス」
ギリシャ神話では、愛と美の女神アプロディテと冥界の妃ペルセポネから愛される狩りが好きな青年。
花の名前の由来は風神アネモスからきています。
神話の時代から愛されるアネモネ。育て方や花言葉、ギリシャ神話との関わりをご紹介します。
目次
アネモネ
アネモネは、クリスマスローズ、ラナンキュラス、クレマチスなどと同じキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草です。
原産地は、ヨーロッパ南部から地中海東部沿岸地域。
花は、一重から八重咲のもの、花色も白、赤、青、桃色等あり、切り花用に草丈が高いものや野生種のみでなく園芸用に様々な品種が栽培されています。
アネモネ属は温帯から亜寒帯にかけて約100種が分布しています。
和名
牡丹一花(ぼたんいちげ) 花一華(はないちげ) 紅花翁草(べにばなおきなぐさ)
育て方
アネモネは春先に花を咲かせます。
アネモネの球根は、1㎝程の小さなもので9月末から11月はじめに植え付けます。
土に2㎝程の穴をあけ球根を入れ土をかけます。
秋から芽を出し春から花を咲かせ、夏には枯れて、球根は休眠します。
寒さに強く、植えっぱなしで毎年花を咲かせてくれますので、初心者でも育てやすい花です。
水はけと日当たりのよい環境を好みます。肥料は与え過ぎないように管理して下さい。
茎を折った時に出る汁に毒性があるので触らないように注意して下さいね。
・毒成分:プロトアネモニン
・毒症状:皮膚炎、水泡、化膿
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花言葉
「はかない夢」「薄れゆく希望」「はかない恋」
「真実」「君を愛す」「恋の苦しみ」
「嫉妬の為の無実の犠牲」「希望」「期待」
切ない花言葉が多いのは、アドニスの悲しい伝説があるからでしょうか。
アドニス ~ギリシャ神話~
アドニスは、キニュラス王の子でした。彫像を愛したピュグマリオンの家系。
エロスの金の矢から悲劇は始まる
アプロディテが生まれて間もないアドニスを見ているとエロスがうっかり母の胸に金の矢を落としてしまった。
この矢を受けてしまったら愛さずにはいられない。アプロディテは自らの行く末を案じ、アドニスを箱に入れ冥界へ送った。
ところが、冥界の妃ペルセポネが箱を見つけアドニスを育てる。
やがてアドニスはまぶしいほどの美少年に成長。
その噂を聞いてアフロディテはアドニスを返してくれと言うが、ペルセポネも返したくない。
2人の女神に愛され、悲劇にあうアドニス
そこで、ゼウスが1年を3分の1に分け、3分の1はペルセポネのもとで、次にアプロディテのもとで過ごす、残りの3分の1は休養をとるようにと妥協案を出し承諾する。
が、エロスの矢を受けたアプロディテは我慢できず、ペルセポネの分を侵害し始める。
ペルセポネとしては「許せないわ」アレス(アプロディテの夫とも情人ともいわれる神)をそそのかし「あなたよりアドニスの方が好きだって、うかうかしてたらアプロディテをとられちゃうわよ」という。
嫉妬にかられたアレスは、イノシシに姿を変え狩りを楽しんでいたアドニスを襲い、鋭い牙で刺し殺してしまいました。
アプロディテが駈け付けたころにはもう遅く、アドニスは朱に染まり死んでいた。
アプロディテの嘆きをあわれに思い、冥界の王ハデスが「数ヶ月、地上に戻してやろう」と配慮し、アドニスの血がにじんだ大地から芽が出て真っ赤な花(アネモネ)を咲かせた。それでアネモネはアドニスの化身ということになる。
アプロディテの涙がバラに
また、この時のアプロディテの涙が大地に散ってバラの花になった、とも言います。
アネモネの花の命は短い。ハデスは地上に数ヶ月戻ることを許してくれた。けれど、まだ、ペルセポネは怒っているのでしょうか。風神アネモスがこの花に風を吹きかけ花びらを散らせてしまう。このお話しでは、やはり赤いアネモネの花を想像して頂きたい。