一つの花に紅白の絞りの入った花を咲かせる観賞用の花桃の木です。
枝垂れも人気のようですね。
古来より中国で桃は、邪気を祓う力があり、福を招く。その実は仙人が食べ不老長寿を与える等と言われてきました。
中国と同様に日本でも親しまれ「古事記」「桃太郎」「桃の節句」と桃に関連する物語や行事が多くあります。
桃の花が人々に愛され、花を観賞するために改良されていったのが江戸時代。
赤、桃色、白もありどれもきれいですが、紅白に咲き分ける源平桃は格別に美しい。
写真AC
源平桃とは
学 名:Prunus Persica バラ科サクラ属
原産地:中国、イラン、アフガニスタン
東北~沖縄
開花時期は4月頃
3~8m前後 耐寒性 落葉高木
名前の由来
一つの花・木に白と赤・ピンクが交じり合い、その年によって赤が多い年もあれば、白が多い年もある。
白・源氏、赤・平家
源平合戦に例えられて名づけられました。
「源平合戦」
壇ノ浦の戦いは、寿永4年3月24日(西暦1185年4月25日)に、山口県下関の沖合で行われた戦いです。
源頼朝が平家打倒の兵をあげ、平家一門は、長門国引島(山口県下関市)まで後退。
平家は弓矢を用いた戦法、源氏は騎馬戦・接近戦を得意としました。
海上では有利な平家でしたが、義経が「漕ぎ手を射よ」と命じ潮目が変わります。
完全包囲され敗北を悟った平氏の武将は海に身を投じる。
「平家物語」では
安徳天皇「どこへ行くのか」
二位尼「弥陀の浄土へ参りましょう。波の下にも都がございます。」
と二位尼は幼い安徳天皇と三種の神器とともに入水したとあります。
この戦いで平家は滅亡しました。
苗木・育て方・剪定
●苗木
水はけがよく、日当たりの良いところを好みます。
植え付けは、11月~12月。又は3月。
暑さ・寒さに強い種類。冬場は幹に寒さ対策をしていたのですが、宮城県北部で苗(90㎝位)を2本植え、1本ダメにしてしまいました。まっすぐ扇型に作りたかったので3本支柱を立てて支えました。が、これも風の強い地域で曲がってしまい…。この経験より東北では苗を買ったら一冬くらいは鉢植えにして、苗がある程度丈夫に成長してから地植えをするのがいいようです。
また、桃の後に桃の木を植えると上手く育ちません。古い根を取り除き新しい土を入れ、苗を1年くらい育ててから植えるといいですよ。
苗はネットで購入しました。ホームセンターや植木市等でも購入できますが、今はネットで購入される方が多いのでしょうね。
●育て方
肥料は春と秋の2回、腐葉土や油粕、化学肥料を与えて下さい。与え過ぎると花付きが悪くなるのでご注意ください。
ほぼ植え放しで大丈夫なので初心者にも向いています。
●剪定
樹形を整えるため、花付きを良くするために剪定します。
時期は、春の花が咲き終わり新芽が伸びる前に花のついた枝2~3芽を残し枝を切ります。
大きくなっていく木で脇芽も出ますので、どのような形・大きさにしたいか、枝が混んでいるところは日が当たるように見ながら整えていきます。
落葉期は、枯れた枝や重なった枝を切り落とす程度にします。
縮葉病になった葉は戻らないので見つけたら取り除きましょう。
実
小さな実を付けます。直径5㎝位。
観賞用なので大きな実はなりませんが、桃の実がなり桃の味がします(実食済)。
花が終わったばかりの小さい実
8月中旬 実は4㎝くらい 黄緑色で果肉はまだ硬い。皮に茶色い斑点ができますが、中はきれいです。
9月下旬 実は5~6㎝くらい 色は薄い黄色になって甘い桃の香りがします。
花言葉・誕生花
●花桃の花言葉
気立てのよさ
恋のとりこ
恋の奴隷
あなたに夢中
●桃の誕生花
3月3日(ピンク)気立てのよさ …雛祭り
3月14日(白)清純
花桃 名所
花桃・源平桃が咲き乱れる名所。長野県阿智村、高知県仁淀川町のご紹介です。
長野県阿智村
1948年、妻龍宿の藤原さんが美しい花桃を何とか増やしたいと落ちた実を拾い苗を育て国道の沿道沿いに植えたことが「花桃街道」のはじまり。
2002年、月川温泉郷を❝桃源郷❞にしたいと地域住民により「花桃の里作り委員会」が発足。本格的に植え始められ3500本の花が咲く里になる。
現在、約40㎞に10,000本の花桃が植えられておりまさに桃源郷。
「花桃まつり」も開催。期間中はライトアップも行われます。
「はなもも街道」伊那谷~木曽谷を結ぶ国道256号線
阿智☆昼神観光局 花桃の開花情報専門 ダイヤル0265-48-5750 |
引用:花桃の里
高知県仁淀川町
地元住民が新名所にと15年かけて植えてきた「上久喜の花桃」
展望台の眼下に大きな弧を描く仁淀川の絶景「花の里公園」
ドライブイン引地橋から一面の花桃「引地橋の花桃」
黄色い菜の花とのコントラスも美しい花桃の里ですね。
住所:吾川郡仁淀川町上久喜
お問合せ:0889-35-1333 仁淀川町観光協会 |