范冰冰(ファン・ビンビン)「脱税」 中国税務当局146億円支払い命令で波紋
中国国営新華社通信は3日、中国税務当局がファンさんと関連企業に対し、追徴課税金と滞納金を含む8億8300万元(約147億円)の罰金を支払うよう命じたことを明らかにしました。
5月末、ファンさんは「脱税疑惑」が報じられました。その後、6月初旬から公の場に姿を見せず、消息不明となっていました。
中国税務当局、146億円の支払いを命じた
ファン・ビンビンさんへの処罰をめぐり、波紋が広がっている。
「世界で最も稼いだ女優」、「中国一の美女」。
その美貌にかけられた保険金19億円。
アメリカ・ハリウッドでも活躍する女優、ファン・ビンビンさん。
2018年5月を最後に、公の場に姿を見せなくなってからおよそ4カ月。
3日、中国国営の新華社通信が、中国税務当局がビンビンさんがおよそ23億円を脱税していたとして、およそ146億円の支払いを命じたことを伝え、世界に衝撃が走った。
ウェイボに謝罪文
ファンさんは、処罰決定に対してウェイボ(中国版ツイッター)に「謝罪の手紙」として投稿しています。
二重契約を利用し脱税したことを認めたファンは、
「欲に目が眩んで法を犯したこと、長年にわたり国家の利益より個人の利益を優先させたことを、心から恥じています。税務当局によって課せられた罰を全面的に受け入れます」
としたうえで、
「今後は著名人として、自国の映画業界ならびに社会にとって良き手本となるよう努めていく所存です。信頼を裏切り、失望させてしまった国家と国民、ファンの皆さんに許しを乞うとともに、改めて深くお詫びいたします」
と陳謝した。
「この数カ月、わたしは今までに体験したことのないほどの心の痛みを感じました。脱税したことを本当に恥ずかしいと思っています」
「わたしに下った処罰決定に対し、全て真摯(しんし)に受け止め、未納の税金も罰金も、最善を尽くして返還させていただきます」(ウェイボより)
英BBCは、近年の刑法改正で、当事者が速やかに税額を納め、公共の利益が保証されれば刑事責任は問われないとの識者の見方を伝えた。ファンさんは「党や国家の良い政策がなければ私はありません」と当局に配慮するコメントを出し、俳優を続ける意欲を示した。
中国税務当局は?
税務当局は、期限内に支払えば、刑事責任を追及しない考え。
これは、中国の法律では、脱税の初犯の場合、期限内に納税すれば刑事責任を追及されないことによるもの。
中国の映画界では、高額な出演料の支払いや脱税が横行。
当局は、映画テレビ業界に対して、年末までに自ら申告漏れを届け出た場合は、行政処分を免除すると通告。
いわば、自首を呼びかけている。
中国では?
インターネット・国民感情的には、重くないと不満の声が多いようです。
中国・北京で聞くと、
「(処罰は)少し軽いと思います。スターも一般人と同じように法の制裁を受けるべき。罰金で解決すべきじゃない」
「わたしたちも給料から納税しているのだから、有名人が払うのは当たり前」
などといった声が聞かれた。
中国の映画界では、脱税するために「陰陽契約」と呼ばれる方法が横行していると報じられている。これは政府には出演料を安く書いた契約書を提出し、その裏で実際の出演料を書いた契約書を交わすというもの。
ウェイボには、
「これは業界の氷山の一角にすぎないだろう」
「今回は本当に見せしめだろう」
といった投稿がみられた。
しかし3億元近い年収があるとみられるファンさんにとって、8億8000万元の納付は難しくないとの見方が少なくない。
米政府系の自由アジア放送(RFA)は3日、ファンさんに関し、中国のインターネットでは「罰金の額が重くない」「芸能界から出ていけ」といった不満の声など、賛否両論が出ていると伝えた。
今後は?
今後は、納付期限までにビンビンさんが146億円を支払えるのか、そして、カメラの前で説明する時が来るのかが焦点となる。
今後、ご本人はどうのように出てくるか注目されます。