ムラサキシキブの育て方 花画像 花言葉 コムラサキとの見分け方
紫色のきれいな実をたくさんつけるムラサキシキブ(紫式部)は、その美しさ、かわいらしさから好きな方も多いかと思います。
名前の由来となっている平安中期の女性作家「紫式部」も日本人ならば知らない人はいない「源氏物語」の作者。
古典の授業で冒頭を暗唱させられ覚えているという人もいるでしょう。
主人公の光源氏が愛した女性も「紫の上」「藤壺」と…、紫に由来する名前で紫式部は紫がどんだけ好きなの?という感じですが、紫は確かに人を惹きつける魅力ある色ですね。
薄紫、青紫、赤紫そのグラデーションは印象が違います。昔から京紫、江戸紫等、日本人は識別し着物や布、和紙を染、生活の中に取り入れてきました。
目次
ムラサキシキブ
シソ科の落葉低木
種子植物
葉は対生で6~13㎝。先が尖った楕円、細かい鋸歯がある。
学名 Callicarpa japonica Callicarpa(カリカルパ)はギリシャ語で美しい実
原産地 日本 中国 台湾
日本各地の山林に自生し、初夏に花を咲かせ、秋に実がなります。
品種
ムラサキシキブ 日本各地の林等に自生。
コムラサキ 園芸品種。ムラサキシキブより全体的に小型で実が多い。
シロシキブ ムラサキシキブの白い実がなる品種。コシロシキブ。
ムラサキシキブとコムラサキの違い
ムラサキシキブよりコムラサキの方が小ぶりで、葉がムラサキシキブが全体にギザギザが入っているがコムラサキは先端半分にギザギザが入っている。
また、ムラサキシキブの花序は葉の付け根から生えますが、コムラサキの実は葉の付け根の数ミリ上につきます。コムラサキの方が実がたくさんついて枝がしなった感じになります。
高さ | 葉 | 花・実 | |
ムラサキシキブ | 2~3M | 細かい鋸歯が全体ある。 | 腋生。 |
コムラサキ | 1~1.5M | 葉先半分に鋸歯がある。 | 腋上生で実が多い。 |
ホームセンターや花屋・園芸店で販売されている紫式部はコムラサキが大半です。
育て方
日当たりの良い場所を好みます。
土は湿り気のある所を好み乾燥を嫌いますので土の表面が乾いたら水をたっぷり与え、夏の水切れには注意して下さい。
植え替えは2~3年に一度、黒土に腐葉土を混ぜ、通気性・保湿性のある土が適しています。
害虫はほどんどありませんが、梅雨時期は、日照不足や風通しが悪いとうどんこ病になる場合があるので、枝が混んでいるようなところは剪定しましょう。
タネや株分け、挿し木で増やすこともできます。
花言葉
「愛され上手」 「上品」 「聡明」
「源氏物語」の主人公・光源氏が、たくさんの女性から愛されたことから「愛され上手」、作者・紫式部が才女だったことから「聡明」「上品」の花言葉となったそうです。
昔、中国の道教で「天にあって天帝の住まうところを紫宮・紫微垣などと呼んだ」と紫を尊び、日本では、推古天皇の時代に隋使の衣服の色について紫色が記されてました。高貴な色とされ、高官や高徳の僧侶にしか紫衣は許されませんでした。現代では人口染料で数限りない色が作り出せますが、昔は紫色に染めるには希少で高価な貝紫を使った等のエピソードは、「上品」を連想させますよね。
成長・花画像
鉢植えで一本4~50㎝のものを購入(コムラサキ)しましたが、枝が分かれに分かれ、広がり(一本のひょろひょろが…) 。。。地植えにする時はスペースをとった方がいいようです。
ムラサキシキブの木自体はかなり丈夫で刈り込んでもぐんぐん伸びます。
西日がガンガン当たるところなんですが、なぜ?
ん~、環境が気に入ったのでしょうね。
初夏、小さくて白いぽわぽわした花が咲きます。
夏、青い実がなります。枝の色も赤紫っぽくなっています。
青い実から、白っぽくなり段々と薄紫から紫に色づきます。
秋になり、鈴なりに紫色のかわいい実が生りました。
冬には実も葉も落ちます。
そして、春には新しい葉が芽吹く。
西日が当たるところはあまり良くないそうで、剪定もし過ぎると枯れてしまうので注意して下さいね。なぜかうちは環境が合ったようで大胆な刈込をしても元気で伸びすぎて道路にはみ出し困るくらいです。あまり手が掛からず、毎年美しい実を付けてくれます。初心者向けですので是非育ててみて下さい (^-^)
ドライフラワー
きれいな発色のままドライになってくれますが、実がボロボロ落ちてしまうので、ドライフラワーにはあまり向かない感じです。
とは言ってもドライにしても色がきれいでドライフラワーのアレンジや植物の写真を撮るのに使ってます。ハロウィンのカボチャや銀杏の黄色、ほおずきの朱色にもよく合い、コントラストがきれいです。紫色を少し入れただけで華やいだ感じになるのでお試しください。ハーバリウムとかもよさそうですね。
紫式部公園
紫式部に縁のある福井県に紫式部公園があります。1.9㏊の敷地に寝殿造の建物と庭園があり、藤まつり、菊人形、十二単体験等のイベントもあります。
紫式部が越前国司に任ぜられた父と共に越前市に訪れたのは長徳2年(996年)。
当時北陸の冬を体験したり、 敦賀の気比の松原客館に滞在する宋人を通じて 先進的な文化に直接触れたりしたことは紫式部にとって大きな影響を与えたと考えられています。
そんな紫式部をしのんで、紫式部公園が造られました。
場所:〒915-0847 福井県越前市東千福20
お問合せ:電話 0778-22-7133 (藤波亭 )
***藤波亭***
お食事処 ランチタイム11:30~15:00 喫茶タイム15:00~19:30
定休日:毎週火曜日(祝日は除く)年末年始
地図