すみれの季節 種類・仲間 育て方 花言葉 暮らしの中に

春になると山野に咲く小さな草花たち。その中でも一番心惹かれるのは「すみれ」という方も多いのではないでしょうか?華奢ではかなげなフォルム、花の形、つつましやかに咲く姿、すぐに壊れてしまいそうだけど大地に根を張る力強さ。ハート形の葉もかわいい。山道を歩いていて石垣や階段の両脇に群がって咲いているのを見つけた時のうれしさといったら。野の花が好き。野の花が愛おしいという気持ちは、いつの頃からか心の中にずっと…。

 

 

 

すみれ

 

スミレ科スミレ属の総称

学名 Viola mandshurica 

開花時期:3月~5月

原産:日本 中国 朝鮮半島

花色:紫 薄紫 青紫 赤紫 白 黄色 ピンク

viola mandshurica

 

名前の由来は

 

大工さんが木材にしるしをつける時に使っていた「墨入れ」に形が似ていたことからいつたと言われています。

英名のバイオレットは、ラテン語のビオラから。楽器のバイオリン、ビオラは、その形がすみれに似ていたことからついています。

パンジーは、うつむいた姿からフランス語のpensée(パンセ・物思い)とよばれたのが起源。

 

 

種類

 

すみれの種類はとても多く世界で400種以上あります。

●春の野山に咲くすみれ

タチツボスミレ:薄紫色の花で葉はハート型。田んぼのあぜ道、堤防、道端でよく見かける種類。

ヒメスミレ:草丈は5㎝位の小さいスミレ

コスミレ:花付きが良く草丈は5㎝~10㎝位の小さな種類

ノジスミレ:青みのある紫の花で少しよじれたように咲く。

ツボスミレ:茎を伸ばして白の中に紫色の小さい花をつける。

パンダスミレ:2色で白に中心部の方が薄紫色、葉は丸い。

エゾキスミレ:きれいな黄色い花をつける山野草

 

 

●パンジー・ビオラ

公園の花壇でよく見かけるパンジー、ビオラもすみれの仲間。

花径5cm以上見た目が豪華なものをパンジー、小さめのものをビオラとしているようです。

 

 

●スイートバイオレット

パルマスミレ、八重咲のニオイスミレとして冬が始まることからお花屋さんの店頭で見かけ、開花時期は12月~3月頃まで。花色は紫の濃淡に幅があります。甘いすみれの香りと言うとこれのイメージですが、ニオイスミレとは別種だそうです。

 

 

育て方

 

ポット・鉢植えが2月頃からお花屋さんで見かけるようになります。

地植えは日当たりの良い場所にポットより少し深めの穴を掘り、腐葉土を一握り、苗を植えます。

鉢植えやプランターは培養土、腐葉土を7:3で混ぜて使います。株の弱いものは赤玉土の小粒を少し混ぜたものを使うといいでしょう。

●水やり

鉢植えのものは土が乾いたらたっぷり与えて下さい。地植えのものは、乾燥がひどい時位の水やりで大丈夫です。

●肥料

鉢植えは、リン酸とカリウムが多めの肥料を春から秋まで月2~3回、地植えは秋頃に株の周辺に少し蒔くくらいで十分です。

 

落ち葉で腐葉土を作っていたところに種が飛んできたのかスミレが一つ咲いていました。とてもかわいかったので腐葉土から抜いて地植えにしました。すると夏には株が大きくなり秋に取り出し割れそうなところを手で割って株分け。分けた株も順調に成長して翌春にはたくさんの花が咲きました。花が終わった後には種をつけてまたその種が飛ぶ。

 

 

すみれは耐寒性・耐暑性があり、土質もあまり選ばず初心者向きです。室内の温かい場所がダメだったり、木陰の少し湿気があるような場所を好む種類もありますが、好きな環境を探して植えると毎年花を咲かせてくれ、まさに春の妖精です。

 

花言葉

 

謙虚 誠実 小さな幸せ

 

すみれのエピソード

 

ギリシャ神話では、ゼウスの妃ヘラに仕える女神官イーオーにゼウスが恋をします。妻ヘラの嫉妬を恐れたゼウスはイーオーの身を案じ、イーオーを牝牛の姿に変えて隠しました。

牛になったイーオーは粗末な雑草しか食べられなくなったのでゼウスはあたり一面をすみれに変えます。エディブルフラワー。

さすが、ゼウスと言いたいところですが、その後、ヘラが発見。ヘラが恐ろしい。見張りを付けたり、虻を送ったり…。

ゼウス、ヘルメスにイーオーを秘密裏に盗み出すよう命令するも救出作戦失敗。イーオーは、逃げ惑いイオニア海を渡り広大な土地をさまよってエジプトで人間の姿に戻ります。

 

 

すみれ色・紫・パープル・バイオレット

 

古代の日本でも中国に倣い官職の最高位の色が紫色とされました。

昔、紫色を出すのに貝が使われ、千個の貝から数グラム分泌物(パープル線)を取り出し染められていたので大変高価。貝紫は高貴な人しか着ることができませんでした。

源氏物語の光源氏の憧れの人は藤壺、最愛の妻は紫の上。紫に縁のある名前です。紫式部はどんだけ紫好きなの?清少納言「花も糸も紙も…」、松尾芭蕉等々その文献より昔から紫色は人々に愛され親しまれてきました。

 

春の野にすみれ摘みにと来し吾ぞ

     野をなつかしみ一夜寝にける

万葉集・山部赤人

 

 

 

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すみれ 暮らしの中に

 

すみれは背丈も花も小さいので小さい花器とよく合います。小さいクラスやカップ、シュガーやミルクポット、缶や籐のかご等もナチュラルな感じでぴったり似合います。

すみれは、水あげがよくないので根付きのままアレンジすると持ちます。短く切ってしまっても捨てないで。ガラスの器に水を入れ浮かべてもきれい。

小さな草花たちと一緒に季節を感じる暮らし。ゆったりとした生活ってなかなか現代は難しいかもしれませんが、オンオフ切り替えでたまには子供の頃の様に草花に触って遊ぶと癒されます。

すみれの絵柄の食器、テーブルウェア、小物、文具ってちょいちょい見かけます。今も昔も人気の絵柄なんでしょうね。

 

 

 

 
 
 
 
 
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